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グローバル化への道程

~ある日本的視野の探求~

2014/05/21

日本企業においては、日英バイリンガル企業文化を醸成し、「日本発ビジネスでは日本人が主、非日本人が従」とする一方で、海外(各国)発ビジネスを探求して、「海外発ビジネスにおいては非日本人が主、日本人が従」というバイラテラルの戦略が考えられる。

この実現のためには、本社の持つコア・コンピタンスを維持・発展させつつ、それらノウハウ等を英語化し、企業理念は無論のこと、日本発ビジネスモデルとノウハウ等も海外オフィスおよびグループ企業に対して浸透させることにより、日本発ビジネスの多国間シナジーを創出しうる。

同時に、海外オフィスの非日本人マネジャー(従来はNSと総称された人材群)に、日本発ビジネスモデルのノウハウを共有してもらったうえで、さらに新規ビジネスの企画・実施することの支援を通じて、海外発のビジネスウハウを醸成せしめ、ひいては当該国発および地域間のビジネスの創出および拡大が可能となる。

上記の双方の実現の必要条件は、日英のバイリンガル化(およびトライリンガル化:中国、台湾、韓国等)と日本発ビジネスモデルの英語化、さらにはそれらの応用としての海外発および海外間ビジネスの創出のためのインフラを整える必要がある。そしてこのインフラの最も重要な要素は、駐在員(RS)と当該国雇用社員(NS)の双方の「戦略マネジャー」化である。

本稿では、一日本企業の「グローバル化」の過程を時系列的に分析し、いくつかの普遍的教訓を導くとともに、今後の課題を明確化することを試みた。最後に、本理論は英語を母国語としない、タイおよびインドネシア等の国際企業でも応用可能であることを付記する。

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