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3Dプリンタとデジタルデータの活用による産業活性化の可能性

2013/08/02

2012年の後半から「一人メーカー」ブームや3Dプリンタブームが起こる等、 新しいモノづくりの形が注目されてきている。特に3Dプリンタは、大がかりな設 備を必要とせずに、かつ複雑な工程を必要とせずに製品のパーツを製造できるこ とから、さまざまなメディアで取り上げられている。しかし、3Dプリンタ自体は 製造業の現場では20年以上も前から実用化されており、とりたてて珍しい機械で はなく、迅速かつ容易に造型できる半面、工業製品で一般的に求められる造型の 精度を得るのが難しく、また材料選択の幅が狭い等の特徴がある。さらに、3Dデ ータがなければ、3Dプリンタを使用することはできない。

そのような、メリットとデメリットを理解し、現在までに製造業やその周辺産 業に対してどのような影響があるのかを考察していけば、新しい産業活性化のヒ ントが見える。製造業のプロセスの効率化も重要であるが、従来の製造業のあり 方にとらわれなければ、ワールドワイドに出力サービスを展開する企業が登場し てくる等、純増のマーケットも期待できる。

3Dプリンタそのものに着目することも大事であるが、むしろ重要なのは3Dプ リンタを動かすための3Dデータである。そして、3Dデータと3Dプリンタとの組 み合わせを今までになかったまったくの異業種の交流を行うハブと位置づけ、新 しい産業を生み出すことを考えることが重要である。

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