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FabLabがものづくりをイノベートする

2013/08/02

2013年、オバマ大統領は一般教書演説において3Dプリンタについて言及し、 また、クリス・アンダーソンによる『MAKERS-21世紀の産業革命が始まる』 (2012 / NHK出版)は日本でもベストセラーとなっている。国内で急速に3Dプ リンタは注目を集め、その需要を延ばし、今後の製造業に影響を与える存在として 取り上げられている。国内の歴史を辿ると1980年代にPCが台頭し、1995年以 降に、インターネットと一般家庭がつながりはじめ、誰もが情報を発信することが 容易となった。2010年、3Dプリンタ等デジタル工作機械の価格も下がり、一般 ユーザーにも普及しはじめている。データや知識を共有し、生活者自身がデジタル データを物質化する21世紀型の「つくりかた」はどのように社会を変えていくの か。

現在、「個人による自由なものづくりの可能性を拡げるための実験工房」と表現される「ファブラボ」と呼ば れる施設が世界中に拡がっている。「ファブラボ」は、3Dプリンタ等デジタル工作機械を多数取り揃え、地域 に根付いて個人のものづくりを可能にしている。2002年、MITからはじまったファブラボの活動は、草の根 的に増え続けている。2013年6月の段階で、世界50ヵ国・200ヵ所にファブラボが存在していると言われ ている。

2011年5月に東アジア初のファブラボが日本の鎌倉と筑波に開設された。本稿では、「ファブラボ鎌倉」の 取り組みにフォーカスし、具体的な事例から結果的にどう社会をイノベートする可能性があるのかを掘り下げ ていく。

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