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企業価値向上への「経営マネジメント戦略」

2008/07/01

 グループ経営が叫ばれて久しいが、多くの企業では、単体経営に追われ、なかなかグループ全体に目が届かない。しかし、グローバル化の進展や、昨今のM&Aによる企業の統合・合併などから、突然、グループ経営にまともに直面せざるを得なくなった企業が増えている。そこでは、持株式会社化(ホールディングス化)など否応のない機動的なグループ経営体制の再構築が迫られている。
 そもそも、本社とは何か。賦課金を事業部門から吸い上げるだけのありがたくない存在とみられている企業は多い。戦略本社としての役割変革、本社改革を促す方法として「経営マネジメント戦略」の考え方が有効となる。
 「経営マネジメント戦略」という観点からのグループ経営は、個々の事業の戦略のコンテンツそのものを本社がリードしようとするものではない。グループ内の事業の動きを全体的に監査し、モニターすることで、個々の事業のパフォーマンスの適切性を判断し、必要な横断施策の実施・意思決定マネジメントを行うための活動の流れの重要性を説くものである。そこでの視点は、個別事業の戦略や業務推進の個別最適化の視点よりも、全体としての動き、全体を見ながら一方で個の動きをみるという全方位の視点が求められる。つまり、グローバル化も含め、いかにグループシナジーを最大化するマネジメントを行うかである。
 「経営マネジメント戦略」では、経営課題を全方位にとらえる。戦略本社は、事業活動のモニターとグループシナジー創出のための施策を愚直に実行していく。そのための誰でもマネジメントできる手順の構築が求められている。

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