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2005年米国経済見通し

2004/12/10

~年前半の在庫調整局面を経て、後半から再加速~

実質GDP成長率は、2004年:前年比4.4%(見込み)、2005年:同3.2%(予想)。

【2004年】

○米国景気は2003年後半以降、減税や歴史的な低金利といった政策効果を背景に高い伸びを続けてきたが、景気拡大の勢いは2004年前半でピークアウトしたとみられる。足元の景気は、底堅さを維持しているものの、成長テンポの減速傾向が続いている。減速要因のひとつは減税効果の剥落である。家計の可処分所得は、2003年後半からの減税によって大きく押し上げられたが、こうした所得の押し上げ効果は、2004年初めの確定申告に伴う税還付をもって終了した。また、長期金利が上昇トレンドに転じたことよる住宅ローン借り換えの減少や、エネルギー価格の高騰も成長テンポ減速の一因とみられる。

【2005年】

○2005年の前半は、2004年後半からの需要鈍化を受けて在庫調整局面となり、企業活動が弱含むことが予想される。ただし、2004年中の在庫積み上がりが小幅なものにとどまるため、2005年に入ってからの在庫調整圧力は比較的小さく、在庫調整は短期間で終了する可能性が高い。

○2005年年央以降は、在庫調整終了によって企業の生産活動が再び活発化し、景気は加速に転じると予想する。生産の増加に伴って雇用の増加幅も拡大し、家計所得の伸びも高まってくる。また、原油価格の低下によって家計の実質購買力が高まり、個人消費も力強さを増してこよう。消費を中心とした需要の拡大を受けて、企業の設備投資意欲も年末にかけて高まり、景気は自律的な拡大サイクルに入るとみられる。

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