経営戦略
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デジタル技術が発達し、コンテンツの形態及びその流通ルートが多様化するなかで、コンテンツの利用手段もますます多様化してきており、これまでコンテンツを入手するだけの立場であったユーザーにおいても、これら多様なコンテンツを活用した著作物の創作活動が進んでいる。従来に比べて、確かにコンテンツの利用は拡がっているように見えるものの、技術の発展状況に鑑みると、実際にはもっと多様なコンテンツの利用形態や利用方法が想定され、コンテンツを利用した創作活動についても、現状よりも更に多様な創作活動が可能であると考えられる。
今後、更なるコンテンツの利用を図っていくためには、コンテンツの創作者、コンテンツを利用してビジネスを展開する事業者、コンテンツの利用者それぞれにとってのメリットが増大するような仕組みを構築することが必要と考えられる。
本稿では、まず、コンテンツの利用について、特にコンテンツの一次利用と二次利用以降の複次利用の現状について概観したうえで、コンテンツ分野ごとに一次利用と複次利用の差異が生まれる要因について、ビジネスの観点、及び、著作権等の二次利用に関する環境整備の観点から検討した上で、コンテンツの適切な利用が行われない要因について、コンテンツ配信事業者及びエンドユーザーにおける問題点を中心に整理を行った。
これらを踏まえて、著作者・コンテンツ流通事業者・ユーザーのWIN-WIN関係の仕組みを構築し、コンテンツの利用を促進するための方策として、権利者情報とコンテンツ情報の整備を行い、それらを通じて集中管理を目的とした仕組みへのステップアップについて提案を行った。