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地球温暖化問題を越えて

2007/10/01

 本論の概要として、まず、環境と開発・経済発展に触れ、お互いの関係性を明確にする。
 次に環境と開発の主問題である、地球温暖化問題、貧困脱却問題に関して具体的に取りあげ、その解決における文化1の役割を示す。本論では、そのような文化を環境文化2と名付けた。環境問題が多分野に亘るのと同様に、環境文化も工学、政治・経済、教育と多分野に影響を与えるもので、芸術などの古典文化とスポーツ、音楽、都市、建築など現代的文化も含むものである。環境文化には二つの可能性がある。一つは、従来の文化に環境文化という新たな側面を持たせ、温暖化対策の啓蒙・促進を行うこと。二つ目は、持続可能な人間社会の形成という目標のもと、各地域にある従来の地域文化と環境文化を合わせ、工学的視点も加えて新たな環境文化を創造することである。前者では、グローバル化する大衆文化を例として述べる。後者は、例として筆者の生まれ故郷である福岡県久留米市の文化に沿う形で、市のまち、文化の新しいあり方の提示を行っている。環境文化には地球温暖化問題の解決を越えて、新しい持続可能な人間社会形成を形成する第一歩となる大きな可能性をもつ。

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