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米国連邦政府ブッシュ政権における「予算と業績の統合(BPI)」の結果考察

2008/10/01

 米国連邦政府ブッシュ政権では、政府全体のマネジメント改革の方針(PMA)の一つの柱として、予算と業績の統合イニシアティブ(BPI)が重要政策に掲げられている。このイニシアティブの下、2004年度予算編成から「施策の格付け評価(PART)」が導入され、本格実施から5年目となる2008年度予算要求以降は、連邦政府の全プログラム(約1,000本)が評価対象となっている。
 このPARTによる評価は、格付け評価の結果に応じて予算額をリニアに調整・決定するものではないが、運用面では、「良い格付け評価のプログラムは、翌年度の予算額の調整においても、結果としてポジティブに評価されている」という傾向が、制度導入以降、変わらず確認できる。本稿では、格付け評価の前提となるスコアと予算額との関係に注目し、複数の視点から分析した結果、格付け評価の結果が同水準であってもプログラム種別や性質、スコアの水準、その他要因などによって、予算額の調整幅が異なるなど、業績と予算額調整との間にある種の特徴や傾向があることが確認された。
 分析結果を踏まえて、米国連邦政府の業績予算の取組実態をPARTの結果をより総括的にみた場合、「全てのプログラムにおいて成果を示すという方針の下、成果がない、あるいは業績を通じて客観的に成果を示すことができないプログラムの予算を縮小する」というブッシュ政権における業績マネジメントの一貫した方針が再確認される。

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