経営戦略
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~会社側が整備すべき事項とは~
「グローバル人材」という言葉を「働く国にかかわらず、自らに与えられた使命を果たし、所属する組織に貢献できる人材」と定義すれば、グローバル人材はどこの国の人材であってもおかしくない。しかし現在の日本企業を取り巻く環境を考えると、日本本社・現地法人のいずれにおいても、有能な外国人材の採用・定着は困難であることから、日本本社の人材を海外赴任者として送り出し、育成することが、上記のような「グローバル人材」を輩出するうえでは現実的であると考えられる。
グローバル人材輩出のために企業側が行わなければならないこととしては、事前の研修や、現地経験を積ませることはもちろんであるが、海外赴任者が安心して海外で勤務し、最大限に能力を発揮できる生活面での基盤作りが必要であることは言うまでもない。
企業側が海外赴任者のために行うべき基盤作りとして具体的に必要なこととしては「海外赴任者に対する会社としての考え方の明確化」「安心して赴任できる給与・処遇および安全・危機管理制度の構築」「海外赴任するための必要な前知識・経験の提供」「業務面での日本本社からの支援」「海外赴任者のパフォーマンスを正当に評価する制度」の5つが挙げられる。
そこで本稿では、筆者のこれまでのコンサルティング経験等をもとに、これら5つの要素について順番に説明し、具体的に企業が行うべき事項について概略をまとめてみた。