経営戦略
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現在の急激な気候変動の下で、生物由来の原材料は、無機質な工業的原材料と比較してその脆弱さを増している。また原材料の採取に関わる生態系破壊・地域社会への影響も拡大している。そのために、持続的成長を志向する企業にとって、長期安定的な原材料調達の重要性はこれまでに増して大きな戦略テーマとなりつつある。そしてこの流れは、原材料を生み出す自然の恵みを資本と位置づけてサプライチェーンまで視野に入れた経営への反映を求める「自然資本経営」や、原材料調達に関わる長期的リスク&チャンスへの対応を成長の条件ととらえて評価する「ESG投資」の拡大等によって、いっそう加速している。
本稿では、この流れの中で、企業の調達におけるサプライチェーン管理の取り組みについて企業視点で整理したうえで、さらにこれから本格的な戦略への落とし込みを開始される組織に向けた参考実践例として、「環境経営大賞」等を受賞している積水ハウス株式会社の「木材調達ガイドライン」の運用と課題について一歩踏み込んで具体的に紹介する。