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高度外国人・女性が東京圏へ流出せず、東海地域の産業活性化の担い手として活躍するためのアプローチ

2018/08/14
南田 あゆみ

人口減少による労働の担い手の減少に加え、企業においてグローバル化が避けて通れなくなっている中で、多様な属性や価値観をもった人材の活用が必至となっている。本論は、多様な属性の働き手が地域に留まり、活躍することについて、統計や自社で実施したアンケート等から、主に高度外国人、女性に焦点を当てて検討を行った。

高度外国人においては国籍(言語、文化)が異なること、女性においてはライフステージにあわせて時間的な制約が発生するという、日本人男性との違いと、まだ活躍している人材が少ないことに対し、配慮を行う必要がある。このことを念頭に置いたうえで、地域での活躍に向けた主なポイントは、①地域を選んでもらうこと(流出防止)、②採用時・活躍時における違いへの配慮、③ロールモデルの見える化、④生活環境の充実の4点であると考える。

①地域を選んでもらうためには、東京圏に比べて活躍機会が低い環境であると思われていることから、キャリア教育等で地域の活躍場面を知る機会をつくることが重要である。②採用時・活躍時における違いへの配慮は、高度外国人は各ステークホルダーでの日本語教育、女性は時間的制約への支援・柔軟性が必要である。③ロールモデルの見える化は、東海地域では、高度外国人、女性の活躍がまだ少ない中で、大変重要なポイントである。④生活環境の充実として、文化、自己研鑽の機会、多様な交流等のソフト面において、東京圏よりも評価が低く、充実を図ることが求められている。

研究開発第2部(名古屋)
主任研究員
南田 あゆみ

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