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②「農」の場における生物多様性を維持・利活用し続けるための仕組み

2018/02/20

日本での生物多様性を維持するうえで、農地の在り方を考えることが欠かせない。その際、産物のみならず、産物を得る場が持つ価値を消費者が認め、生産の場を維持管理し、資源としての産物が枯渇しないよう生産者が行っている行為・努力が価格に反映される仕組みをつくる必要がある。徳島県では、適切に資源管理を行おうとする事業者等の努力を認証制度によって価値化して農家にインセンティブを与えること、そして、流通の仕組みを用いて消費者にその価値が見えるようにして、生産の場での努力への対価が支払われるようにしていこうとしている。現在、「とくしま生物多様性活動推進協議会」を構成する市民団体メンバーと農産物の流通を担う事業者で、認証のための基準づくりが行われている。次には、協議会で検討された認証方法は、徳島県で制度化して運用し、徳島県知事名で認証できるよう、県の内部で調整が進められる。今後、持続可能な開発目標(SDGs)に連動する企業や滋賀県を始めとする関西広域連合の動きに、徳島県での施策を関連づけてゆくことも必要だ。

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