グローバルガバナンス

概要

Please see the page for English version.

ステークホルダーからの期待・要求事項の変化とグローバルガバナンスの重要性

近年、温暖化による海面上昇や大規模な森林火災や大型台風の増加等、世界各地において身近な自然現象の変化を感じる機会が増加しており、気候変動が社会的に大きな関心を集めています。また、労働環境改善、人権擁護、ダイバーシティ推進、企業による地域社会との関わり方といった社会的な問題も、企業のグローバル化の進展に伴い世界各地で顕在化しています。そうした現状や人々の意識の変化とも相俟って、特に中長期的な観点でのリターンや持続可能性を志向する投資家や企業経営者の間では、既存のやり方のままでは持続的な経済発展や市場の成長はもはや見込めず、当然に個々の企業を存続・成長させ続けることも難しくなりつつあるとの危機感が広がってきています。さらには、企業によるコンプライアンス上の問題や不正事案等に対する人々の目線はますます厳しさを増してきており、適切な内部管理態勢の構築と運用、企業経営の規律付け、望ましい企業文化の定義や醸成といった事項の重要性もこれまでになく高まってきています。
企業は、従来のやり方で近視眼的に売上や利益といった数字を追い求めるだけの経営から脱却し、E(環境)やS(社会)に関する事項をはじめ、リスク管理やコンプライアンスといった内部管理態勢の構築と運用、望ましいリスク/コンプライアンスカルチャーの定義とその浸透といった事項を、適切なG(ガバナンス)の下にグローバルベースで実現していくことが不可欠です。すなわち、E(環境)やS(社会)も含めたステークホルダーからの期待・要求事項を正しく理解し、それらを企業経営の中で着実に実現していくための基盤として、グローバルベースでG(ガバナンス)を強化していくことがますます重要となってきています。

【図表1】ステークホルダーからの期待・要求事項と、企業におけるG(ガバナンス)との関係

当社のグローバルガバナンスに関するサービス

当社では、グローバルガバナンス態勢の現状の可視化・構築・運用に関して、既にグローバルに事業を展開している企業、またはこれから海外に進出する企業に対して、現状を踏まえた支援を実施させていただきます。

※:「グローバルガバナンス」とは、さまざまなステーホルダーからの要求事項・期待に対応するためのグローバル・グループベースでのコーポレート・ガバナンス態勢、リスクマネジメント態勢、コンプライアンス態勢、グローバル経営管理および内部監査態勢を含む概念。

【図表2】グローバルガバナンスに関するサービス領域

当社の強み・当社が取り組む意義

中立的立場からのコンサルティングサービスの提供

当社は、システム導入のための部門やシステム関係の子会社を有していません。また、当社ではクライアントへの法定監査業務は実施しておらず、監査法人をグループ会社に持つコンサルティングファーム等に比べて、より独立性/中立性の高い立場にあります。そのため、外部コンサルタントとしての中立的な立場から、グローバルガバナンス態勢構築のご支援、および内部監査態勢の構築/実行支援が可能です。

シンクタンク機能との相乗効果

当社では、さまざまな調査業務を受託しているシンクタンク部門を有しており、国内外の政策や新たな規制等に関して幅広く深い知見を有しています。当社コンサルタントは、シンクタンク部門と連携することで、国内外の最新動向等を踏まえた支援を実施することが可能です。

戦略・方針からプロセス・情報システムにいたる一貫したご支援

当社は、「上流」としてのグローバルガバナンスの戦略・方針および規程、「中流」としてのグローバルでの業務プロセスやモニタリング態勢、「下流」としてのGRCシステム等の情報システム基盤の構築といった、川上から川下まであらゆるフェーズに跨って態勢構築の支援を実施することが可能です。

MUFGのグローバルネットワークおよび銀行、信託、証券等の金融コングロマリットとの連携

MUFGは、日本約1,100拠点、世界50か国約2,300拠点を持つグローバル組織です。各拠点との連携により最新のグローバル動向についてキャッチアップしています。また、MUFGでは多種多様な金融サービスを提供しており、クライアントの要望に応じたMUFGグループとして幅広い支援を実施することが可能です。

サービスメニュー

コーポレート・ガバナンス
・グローバルでのガバナンス方針の策定
・ガバナンス機構設計/運用設計
・ガバナンス態勢の有効性評価
・グローバルでの経営者の指名(選解任)方針の策定/指名(選解任)プロセスの設計
・グローバルでの経営者報酬方針の策定・グローバル経営者報酬制度の設計
・適切なリスクテイクのための事業ポートフォリオ管理
学校法人ガバナンス
・ガバナンス態勢の現状診断
・コンプライアンス・リスク管理態勢の構築支援
・中期的な計画の策定支援
・インシデント・クライシス管理態勢の構築支援
・監査・内部統制システムの整備支援
・教員・職員を対象としたリスクカルチャーの醸成支援
・資金運用体制整備支援
・スポーツガバナンス現状診断
・研究コンプライアンス管理の現状分析支援
グループ経営管理
・グローバルでの経営管理態勢の現状診断
・グローバル規程体系の検討/グローバル規程類の策定
・本社における海外子会社/海外現地法人の管理体制の構築
・本社における海外子会社/海外現地法人モニタリング態勢の構築
・海外子会社/海外現地法人における経営管理態勢の構築
・グループ会社経営者(子会社社長その他役員等)の報酬制度設計
・コンプライアンス、リスク管理およびその他グループ/グローバルでの機能別カンファレンスの企画・開催
レジリエンス・フレームワークの構築

・レジリエンスの観点からガバナンス、オペレーション、組織・人事、企業カルチャーの現状評価

・レジリエンス強化を目的としたガバナンス態勢の構築

・想定外リスクの識別およびシナリオ分析支援

・重要業務の継続を目的とした「経営資源ベース」での危機管理の支援

・レジリエンス強化を目的としたオペレーショナルエクセレンスの構築

・レジリエンス強化を目的とした組織・人事の検討

・レジリエンスカルチャーの可視化・醸成

リスクマネジメント態勢

・リスク管理戦略/ビジョン策定、フレームワーク構築、組織/プロセスの設計および規程策定、ERM (Enterprise Risk Management)態勢構築・運用

・リスク抽出・評価、リスク分析と可視化、定量化モデルの検討、リスクモニタリング手法等の方法論の構築

・クライシスマネジメント態勢の構築・運用

・インシデント管理方法の構築と改善

・リスクカルチャーの可視化・醸成

・BCP/BCMの策定

・ITプロジェクトリスクの評価

・ESG関連リスクを含むエマージングリスクの識別・管理

・カントリーリスクの評価

・各種リスク管理研修の企画・実施

コンプライアンス態勢

・コンプライアンス戦略/ビジョン策定、フレームワーク構築、組織/プロセスの設計および規程の策定、コンプライアンス態勢構築・運用

・コンプライアンスリスクのアセスメント

・コンプライアンスカルチャーの可視化・醸成

・リーガルテックの導入検討

・贈収賄防止、独禁法、個人情報管理等の個別領域における態勢構築・運用

・グローバルでの内部通報制度の構築・運用

・不祥事に係る事案分析、再発防止策検討、報告書作成

・ガイドライン、パンフレット等のコンプライアンス教育資料の企画・作成

・各種コンプライアンス研修の企画・実施

内部監査

・フレームワーク構築、組織/プロセスの設計、内部監査人材要件の定義、評価方法の検討、規程類作成

・アウトソーシング/コソーシングによる内部監査の実行支援

・データ分析等の監査手法の方法論の構築

・内部監査の外部評価支援

GRCシステムの導入支援

・リスク管理態勢、コンプライアンス態勢および内部監査の情報の集約、プロセス効率化、リスク等に係る分析の自動化

・リスクやインシデント情報のデータ分析と結果の可視化

新着情報

攻めのガバナンス~「適切なリスクテイク」のための事業ポートフォリオマネジメント~

カントリーリスクの評価

約100か国を対象に、統計データに基づくカントリーリスクの評価結果をご提供
カントリーリスク評価モデル

ソリューション紹介

グローバルガバナンス態勢の強化

グローバルガバナンス態勢強化に向けた、クイック診断による現状把握/あるべき姿の明確化、ならびにプロジェクト計画書の作成支援
グローバルガバナンス態勢強化に向けた検討

海外子会社におけるグローバルガバナンス態勢のあるべき姿の検討事例
グローバルガバナンスのあるべき姿

海外子会社における不正リスクの評価、内部統制診断および改善、業務プロセスの可視化および標準化、内部監査体制の構築および実行、地域統括会社の機能整理
海外子会社における経営管理および内部統制の強化

学校法人におけるガバナンスの強化

リスクを適切に管理する「守りのガバナンス」と、経営の透明性・公正性を担保しつつ適切な意思決定を行う「攻めのガバナンス」の両面から、学校法人におけるガバナンス態勢の構築と強化を支援
▶『学校法人のガバナンス強化支援』の資料ダウンロード

ESG/SDGs時代におけるリスクマネジメントの高度化

ESG/SDGs時代において企業価値を継続的に高めていくために、ESG関連リスクを踏まえたリスクマネジメント態勢の構築および高度化を支援
ESG/SDGs時代におけるリスクマネジメントの高度化

危機管理の高度化~マルチインシデントへの対応~

近年激甚化している様々な危機事象(マルチインシデント)への対応力強化に向けて、「事象ベースの危機管理」(シナリオ分析による想定外リスクの識別・管理)および「経営資源ベースの危機管理」(重要業務・経営資源の特定と対応)の両面から管理態勢高度化を支援
危機管理の高度化~マルチインシデントへの対応~

組織の免疫力向上/危機対応力強化へ向けたレジリエンス・フレームワークの構築

既存のERM、BCP、BIA等の仕組みと連携し、ガバナンス態勢、ファイナス、組織・人事、業務プロセス、企業カルチャーの切り口で組織対応力を強化
組織の免疫力向上/危機対応力強化へ向けたレジリエンス・フレームワークの構築

実績/検討事例

グローバルガバナンス態勢の強化

グローバル本社のリスク管理、インシデント管理、コンプライアンス管理、内部監査等の内部管理態勢の見直しと、海外子会社のガバナンス態勢の見直し
グローバルガバナンス態勢の強化

リスクカルチャーの可視化と醸成

組織文化の現状分析と可視化、リスクカルチャー醸成のための効果的な取り組み施策の策定
リスクカルチャーの可視化と醸成

クライシスマネジメント態勢の構築

クライシスの定義・評価方法・対応体制等の検討、グローバル・クライシスマネジメントポリシーの作成等を含む、グローバルベースでのクライシスマネジメント態勢の構築

リスク/インシデント/クライシスマネジメントの高度化とGRCシステムの導入

グローバルベースでリスクマネジメント態勢、インシデントマネジメント態勢およびクライシスマネジメント態勢の見直しを実施し、その実現に向けたGRCシステム導入
リスク/インシデント/クライシスマネジメントの高度化とGRCシステムの導入

GRC関連の調査

「コーポレートガバナンス/リスクマネジメントに関するサーベイ」の実施

2021年8月、日本企業を対象(*)に「コーポレートガバナンス/リスクマネジメントに関するサーベイ」を実施
本サーベイのエクゼクティブサマリーについては、こちらのページよりダウンロードいただけます。

*:売上高500億円以上または東証一部上場企業のうち約4,200社を対象とし、267社からの回答を得ました。

関連レポート

攻めのガバナンス~「適切なリスクテイク」のための事業ポートフォリオマネジメント~(Quick経営トレンド)

危機管理の新潮流~「災害対応」から「マルチインシデント対応」へ~(コンサルティングレポート)

不祥事を防止し、経営と教育の質を高める学校法人のガバナンス強化(コンサルティングレポート)

SDGs/ESG時代のリスクマネジメント(コンサルティングレポート)

組織の免疫力向上/危機対応力強化へ向けたレジリエンス・フレームワークの構築(コンサルティングレポート)

攻めの経営に寄与する投資におけるガバナンス強化とは(Quick経営トレンド)

攻めのガバナンス|事業ポートフォリオマネジメント態勢整備による「適切なリスクテイク」の要諦(Quick経営トレンド)

企業における危機管理のトレンド~「災害対応」から「マルチインシデント対応」へ~(Quick経営トレンド)

学校法人におけるガバナンス改革の現状について(Quick経営トレンド)

SDGs/ESGを背景に、リスクマネジメントの高度化に求められる3つの視点(Quick経営トレンド)

コンサルティングや各種サービスについては、
こちらからお問い合わせください。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
コンサルティング事業本部

サービス